前期数学
総科系
難易度は例年並み。
微積は基本的な出題であり、取り組み易かったのでは。
場合の数は工学部と共通でかなりてこずりそう。
医歯薬系
昨年よりやや難化。
計算量が増大な上に丁寧な場合分けを要求され、日頃の勉強で地道な努力をしていたか否かが問われている。
問題によっても難易差があり、問4でかなり時間が掛かりそう。
工学部系
難易度は昨年に比べやや難化。整数問題や場合の数の分類分けが複雑で、時間をかなり取られた
受験生も多かったのでは?例年と異なった傾向で戸惑いも見られたようだ。
総評
今年度の徳島大の数学は、日頃からの基礎的な努力の積み重ねの差が明暗を分ける良問が多かった。
日頃から計算を億劫がらずにやっておけば、試験場でも平常のペースで解いていけた筈である。
奇を衒うような出題も無く、日頃の学習態度が問われているようである。
物理
大変平易な問題ではあるが、その1の問7での遠心力の処理の仕方、
その2の問3、問4でのコイルについての理解、その3の光電管に関する問題と
手薄になりがちな分野が出題されていたので、広く勉強することが求められる。
化学
今回の徳大前期化学の問題4問のうち、第3問の有機化学以外は非常に基本的な問題である。
第3問の問2,3には異議がある。問2はマルコフニコフ則を有機電子論的に説明させようとしているが、 よほど化学に興味のある高校生でない限り、答えるのは無理である。
また、問3ではヨードホルム反応式を書かせる問題であるが、私見としてはマニアックである。
これら2問については、出題者の一考を要する。
生物
第一問 遺伝子の発現に関する基本的な設問である。 遺伝情報の流れに関する理解(DNA->RNA->タンパク質)、また複製・転写・翻訳といった用語を正確に覚えておくこと。
第二問 細胞分裂に関する観察問題。基本的にはセンター対策の知識で充分対応可能な問題である。3問目のキノリンに関しては少し予想外。
第三問 発生分野の交換実験と誘導に関する問題。ほぼ教科書レベルの問題なので確実に得点したいところである。
総括 今年の生物分野は、毎年恒例の計算問題が出題されなかったが、代わりに説明問題が多い傾向にあった。必要充分な説明を規定文章量で解答する文章力を要した。
地学
第3問問1のような「サービス問題では?」と思わず口に出してしまいそうな問題が随所に見られた。
難易度は低いが、限られた文字数で如何に説明できるかが他の科目と異なる点だろうか。
教科書の内容を理解できていれば高得点が期待できるだけに、日頃の学習態度が明暗を分けるだろう。
後期数学
全問とも基本的な問題ばかりで、教科書レベルと思われる。
公式を的確に使用すれば、解答を得るのも難しくないが、慎重さを求められるのでは?